映画『アルゴ』を紹介

映画

2012年に公開された映画『アルゴ』を紹介します。

この映画『アルゴ』は、1979年から1980年にかけて実際に起こった在イランアメリカ大使館人質事件の人質救出劇を描いた作品です。ベン・アフレックが監督・製作・主演を務め、第85回アカデミー賞で作品賞、脚色賞、編集賞の3部門を受賞し、助演男優賞、作曲賞、音響編集賞、録音賞にもノミネートされていました。

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あらすじ

1979年、イラン革命が起こり、国外に亡命したパーレビ国王をアメリカが受け入れたことにより、イランの反米デモ隊がテヘランのアメリカ大使館を占拠し、52人のアメリカ人外交官を人質に取る。しかし、大使館が占拠される直前に6人のアメリカ人大使館員が脱出し、カナダ大使公邸に匿われていた。CIAのトニー・メンデスは6人をイランから救出するため、『アルゴ』という架空のSF映画をでっち上げて、6人をそのロケハンのスタッフに身分偽変させ秘密裏にテヘランから脱出させるという作戦を立てる。架空の映画の企画が実際に進行中であるかのように見せかけるため、ハリウッドの特殊メイクアーティストやプロデューサーの協力を得て、製作事務所を立ち上げ、ポスターを作り、映画情報誌に記事を載せることに成功する。その後、イランに飛んだトニーだったが、帰国直前に作戦中止が言い渡される。

実話に基づく物語

この映画は実話を基にしているんですが、一部事実と異なるところもあるようです。例えば、映画では6人全員がカナダ大使公邸にかくまわれていますが、実際には他の場所にも分散して隠れていたそうです。また、映画ではトニーが一人でテヘランに入国したように描かれていますが、実際にはCIAからもう一人、密入国していたそうです。また映画スタッフに偽装した大使館員たちがテヘランのバザールにロケハンに出かけて騒動に巻き込まれるシーンがありますが、実際には出かけていないなど、演出上の都合で脚色した部分がかなりあるようですが、かなり事実と近いストーリーになっています。

このほぼ実話ってところが、この映画『アルゴ』の魅力の一つですね。映画冒頭からイラン革命当時のテヘランの様子やイランとアメリカの緊迫した関係などが、実際の映像や写真も使って描かれていて、まるでドキュメンタリーを観ているかのような感覚になります。ストーリーはシンプルなんですが、とにかく常に緊張感があって情報量が多くて密度が濃い。派手さはないけど娯楽性はある。そして当時のイランとアメリカの関係を考えさせられる、という素晴らしい映画です。

豪華な俳優陣

主演のベン・アフレックの他にも、この映画でアカデミー賞の助演男優賞にノミネートされたアラン・アーキン、ブライアン・クランストン、ジョン・グッドマン、カイル・チャンドラーなど、脇役も豪華な俳優陣で固めています。そして音楽はアレクサンドル・デスプラ。この『アルゴ』でアカデミー賞作曲賞にノミネートされていますが、2007年以降はほぼ毎年、ノミネートされているというアカデミー賞の常連です。物語を邪魔することなく、しっかりと盛り上げています。

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